領域代表挨拶

領域代表 嶋田一夫 (東京大学大学院 薬学系研究科)

研究内容に関して

 H21年度に立ち上がった本新学術領域はH24年度からの2回目の公募班員の参画により、研究期間の後半に入った。今までの活動を振り返ると、班員の先生方のご努力により多くの成果を挙げてきたと考える。すでに行われた本領域の中間評価の結果もA+と最も高い評価を得たことからも、研究および領域活動が優れたものであることを裏付けている。したがって、従来の研究活動のレベルを落とさず、当初計画した領域の概念を確固たるものとし、生命科学へ本領域が十分貢献できるような最終段階を迎えることを期待する。
さて、領域の略称である「過渡的複合体」とは聞きなれない名前であるが、本領域では単に「短時間存在する構造」のみを研究対象にしているわけではない。 本領域の申請研究内容は、一言でいうならば、「あるがままの状態における生体分子の立体構造を通してその機能を解明すること」である。タンパク質等の生体分子は実際に機能する場合、その局在や立体構造をダイナミック変え機能している。したがって、細胞におけるロケーションや精緻な立体構造に時間軸を導入して定量的に生体分子を記述する必要があると考えある。さらに、解析対象をできるだけ生体内と同じ環境に置くことで、より実態に近いデータの取得ができるとも考える。したがって、本領域ではこれを可能にするような新規方法論の開拓とそれに基づく生物学的に重要な系での解析を研究目的にしている。

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